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#002 【新美 文栄】『 LiniE リニエ 』ジュエリー・デザイナー(その2)

– 超えられたときの気持ち良い「トキトキ」した感じで生きてる人を見てると嬉しい!

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ヤシの木。これを見ると自動的にアガる。(笑)(新美 文栄)

-「ひとりでできないことがある」って気づいて、やっぱり仕事をしよう!って刈谷に戻った。

うぐいす新聞 梅澤(以下、U):今日はどうやって流れを感じて人生の切り替えしてるのかについて聞いていきたいと思います。fooちゃんは良く「環境や場所を変える」ので、まずはそこから質問です。

前回は28歳の東京への家出の話を聞いたんだけど(笑)今は東京から地元の刈谷に戻って、東京にもオフィスをまた作って、行ったり来たりの生活だよね。刈谷に戻るきっかけは何かあったの?

新美 文栄(以下F):3.11があった後で家族が心配してたのもあるし、当時「自給自足」の言葉に憧れて、南葉山の一軒家の庭付きにひとりで住んでたんだけども、女ひとりではちょっと耐えきれないくらい自然がすごくてね。

とにかく、日々忙しいわけ!草むしりとか、竹やぶを切るとか(笑)自然のことって、全然スローじゃなくて待ったがないのよ。何日か家を空けて帰ってくると、庭がもうすごいことになってる。 だんだん仕事をやってるより、庭仕事がメインになって。そうなったときに、「待てよ。私がやりたいことは、この草むしりだったっけ?」ってなって(爆笑)子どももいないのに隠居するのもまだ早いしね(笑)

U:(爆笑)

F:いま住んでる刈谷のほうが、南葉山よりも全然都会なの(笑)。私としては「やっぱり仕事しよう!」ってことで、実家に帰ったんだけど、みんなは分からないよね(笑)

実家に帰るっていうと「隠居」って思う人もいたみたいで。「実家帰っちゃうの?『 LiniE リニエ 』はもう終わりだね。」とか言われたけど、それは心の中で「見てろよ」って思いつつ(笑)「まあ、いいや。言っても分からないしな。」ってことで流した。

でね、「ひとりでできない事がある」っていうのもその生活で気づいて、だったら家族もいるし、『 SIDECAR 』もあるし、そこでもっと協力してやれることがあるんじゃないかな?って所にもつながった。

U:強いねえ。転換期がくると、その時の必要・不必要を整理してバサっと移る。そして、人にもあっさり頼る(笑)切り替えのお手本ですね。

Sade – By Your Side – 自分のお葬式にかけて欲しい曲。(新美 文栄)”

– どれだけ好きかで自分が選んだことで、「ダメだった」っていう結果が出たら、早く忘れて切り替える。

U:読者の方からの質問です。そうやって動いてく中で「あれ?失敗したかも」とか「違うかも」って思ったときに、どう立て直すの?

F:「どうせ帰るなら、そもそも出てこなくてもよかったんじゃない?」とか人に言われることもあるし、思うけど、「その時にしか出来ないことがある。人生に無駄はない。」って私は思ってるから、あんまり後悔はしないかな。

「あの時、ああすれば良かったかな。」って思うことはあるけど、実際やってみたら、それはそれで悩むことがあるわけじゃない?あっちのが良かったかどうかなんて、それは、もう分からない。どれだけ好きかで自分が選んだことで、「ダメだった」っていう結果が出たら、「もう切り替えるしかない。」って思ってる。

U:そういうの、隠さないし、人に見せるの躊躇しないよね。それが強さでもあるんだね。

F:なんか、バレちゃわない?そういうの(笑)だから隠しても意味ない。ダメだった、っていう時は、やってみてダメだった。ってことしかない。だから、早く忘れて、切り替える(笑)

U:南葉山みたいにね(笑)

F:そうそう。それはダメではないよ。「仕事やろう!」って切り替えられたし、当時の海の暮らしは気持ち良かったし。それで出会えた大切な人たちもいる。次の道が来たってだけで。それを知れたのがよかった。

-「なんの違和感かな?」って時は、人に会ったり場所を動いて環境を変えることで分かるタイプかな。

U:自分に合ってるか、合ってないかとか、フィーリングがきてるか、きてないかとか。そういう感覚にすごく忠実だよね。

F:そうかもしれないね。やる前は分からないんだけど、やりだして、違和感があるときは、結構センサー働かせて、「これは、何の違和感だろう?」って、しばらく考えるね。

そういう違和感って漠然とやってくるじゃない?「気持ち悪い。」までいかないんだけど、「なんかあるぞ。」みたいな時に、「あ、これかなあ。」「こっちかなあ。」とか、わりと動くかな。あんまり考えて篭るとかじゃないね(笑)

U:そこは、タイプがあるよね。

F:私は人に会ったりとか、親にも引越し貧乏って言われるほど(笑)場所も動いて環境を変えることで、分かるタイプかな。

中でも人に会うのが、一番。誰かが言ってくれることで、「ああ、それだ!」って分かることがある。頭の中で悶々と考えても分からないことって、自分の中では分からないから、言葉では出てこないじゃない?でも人に「最近こうなんだよね」って話すと、「●●なんじゃない?」って言われたり、全然違う話してても「あ、今の言葉なんかピンとくる!」とか、よくある。

U:それは友達から?それともそれ以外の人からも受け取る?

F:その時のタイミングで会える人だね。何か用事があったり、たまたま会ったり。友達でも、同じ決まった人ばっかりでもない。

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Shiprock Santa Fe サンタフェにあるアンティークギャラリー。ナボハなどのネイティブアメリカンが残した本当にすばらしい作品が多数展示販売されている。おしゃれすぎてクラクラしました(新美 文栄)

– 無理してもやれない時もあるし、力量を考えて向かわないといけない。そこはサーフィンで鍛えられた。

U:その時の自分に必要なことをキャッチするセンサーが立ってるんだね。

F:そうかもね。それが人を介してきてるのかもね。だから、誰でもいい。

U:職業柄、人と会うことも多いしね。

F:それはあるよね。友達も多いし、お客さんにも会うし。ポップアップもやるのは大変なんだけど、お客さんが言ってくださるフトしたコメントが新鮮なことがある。常に意識してるわけじゃないけど、「言われることは、悪いことでもなんでも受け入れよう」って、聞こうとしてる。

U:たとえば、悪いことっていうと、どんなことがあるの?

F:クレームとか、訳わからない流れの返品とか、進んでる仕事が、途中で変な流れになって上手くいかないとか、色々あるよね。でもまあ「詰まる時」っていうのも、それはそこで何か考えることがあるんだなって思うかな。

U:昔からそういう風に捉えてきた?

F:割とそうだったけど、サーフィンをするようになって、余計にそう捉えるようになったかな。こっちが無理しても、やれない時もあるじゃない?波がこないとか、波がありすぎるとか。自分の力量も考えて向かわないといけないし。「今は無理しないほうがいいかな。」とか「これは頑張ればいけるかな。」とか、サーフィンがそういうのを冷静に見るトレーニングにはなってるし、かなり鍛えられた。

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Sufing Cowboys LAのVeniceにあるヴィンテージ & サーフショップ。何もかもセンスが良すぎて最高にCool(新美 文栄)

– 似合うものは、その人の芯がガン!って強くなったり、顔がパッと明るくなるから、はっきり分かる。

U:読者の方からの質問です。お客さんと接客していて、この人にはこれが「似合う!」って分かる?

F:これは、はっきり分かります!

似合うものは、その人の芯がガン!って強くなったり、顔がパッと明るくなるんだよね。合わないのは、逆にそこが沈むっていうか、なんか違和感がある。トゲトゲしい感じに見えたり、何もないように見える。その人自体の色が薄くなる感じがする。だから、似合わないときは、薦めない。こっちのが似合いそうとか言っちゃう。

U:それだけ明らかに違うってことだね?

F:うん。誰が見ても分かる。販売してるスタッフの子でも分かる。つけてる本人は、あんまり分からないから悩むのかもしれないね。

でもね、大抵悩むのは2〜3個じゃない?その中の1個は自分に合うのを直感的にちゃんと選んでるんだよね。だから、1個はどんずばなんだけど、2個はどうかな?的なやつを選んでたりする。こちらもつけてみてもらわないと分からない。だから、「つけてみてください。」ってお願いするの。

U:へー!それは面白い!

F:うちのアイテムは、「見るのと、つけるのと全然違いますね。」っていうのは、よく言われる。

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– もう自分の表現とかじゃない。その石と、それに似合う人を見つけるほうが楽しい!

U:それは、石だから余計にそうなのかな?

F:そう。石は置いてるだけだと強く見えちゃうみたいで、「私には似合わない」って言われちゃうんだけど、そんなことないんだよね。

相性もあるから、どう変わるかっていうのがこっちも見たいし、それが作る楽しみでもある。金属のときはそう思わなかった。 押し売りするつもりは全然なくて、人によって見え方も変わるから、作ってる側からすると「この人がつけてみたら、どうなるか、見てみたい!」って純粋な興味があって試着をお薦めするんだけど、そこでつけないで「いま買えないから」とか「お金ないから」って帰っちゃう人は、「見たかったな。残念」って私が思う(笑)

U:じゃあ、この場を借りて、読者のみなさんに大きな声でお伝えします。ぜひプレッシャー感じることなく、つけてみてくださいね!(笑)

F:だって、本当につけてみないと分からないんだもん! 買うにもタイミングもあるだろうし、買わなくても全然いい。つけてみて「自分もこういうのつけられるんだ」「こういうのも似合うんだ」って、その人の世界が広がるのを提案できるのが嬉しいから、そこがもっと体験してもらえるといいな。って思ってます。

U:それが、喜びなんだね!

F:そう!そう! さっき言ったみたいに、もう自分の表現とかじゃないじゃん?石がすごすぎるし。だったら、その石と、それに似合う人を見つけるほうが楽しい。

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– 会う機会がある時には「話せることは話そう」ってなってるし、面白いと自然に興味が湧いちゃう。

U:fooちゃんは、単に友達が多いとか、人好きするとかじゃなくて、奥深く気持ち良い付き合いを自然に創ってる感じがします。友達はどういう風にできるの?

F:えー。全然、意識してない(笑)友達の友達で…かなあ? 出かけてはいるね。ご飯食べたりお酒飲んだりとか、東京とかだったら友達がやってるからってレセプション行ったりして、出会った時に、自然に「また今度飲みにいきますか?」とかっていう話になる人とはなるね。

U:純粋に話してて「面白い」ってところに集中してるから、そうなるのかな?特に仲良くなろうとか思ってないでしょう(笑)

F:思ってない(笑)まったく思ってない(爆)

U:(爆)わかるわあ。

F:でもさ、大概なんでもそうだけどさ、あんまり思いすぎると叶わないよね。

私の場合、初めてだろうが、何度目だろうが、会う機会がある時には「話せることは話そう」っていうのは、あるかもしれないね。それに自分が面白いって思ったら「え?それってどういうことですか?」とか、そうしようと思ってなくても、興味が湧いて聞いちゃう。

U:私が個人的に感じることだけど、fooちゃんは、聞くこともするし、自分の話もしてるように感じる。人に対してオープンで、自分の材料も出して、向こうの材料も引き出してっていうのを自然にやってるのでは?

F:そうかも。自分の腹を割るっていうか、腹を出すっていうか(笑)「別になんもないよー。全然、ただの普通の人間だよ。」とか、先にそういうのが分かってた方が楽じゃない?(笑)

U:(笑)それは素晴らしいアドバイスだね。

EGO-WRAPPIN’ – A Love Song feat. Determinations – 15年程前??森の中で弟が主催のレイブパーティーで(笑、朝起きて、1人でふらふら歩いてたら、聞こえてきた曲。非日常的なシチュエーションで聞いたけど、すごく気持ちよかった記憶(新美 文栄)”

– 女で生まれてきてるわけだから、そこは認めちゃった方がいいし、楽しめるといいよね。

U:じゃあ、特に聞きたかった質問いきます。fooちゃんが「セクシー」でいる秘訣はなんですかね?

F:セクシー?急にきたね(笑)

U:うん。なんかセクシーなんだよ、すごく。

F:ほんと?嬉しい!そうかな?でも、そうでありたいとは思ってるかも。女の子同士でも、私にとってはすごく褒め言葉。色気がある人って私も憧れる。セクシーって難しいよね。何だと思う?セクシーって?

U:質感でいうと、ハニーとか蜂蜜とか。潤いがあって溶けてとろとろしなやかで柔らかいから気持ち良い。余裕とか余韻とかみたいなものも含むかな。お花みたいに甘くて良い香りで自然に吸い寄せられる(笑)

F:そうではありたいって確かに思うかもね。しなやかでありたい。『 LiniE リニエ 』を着けることで、その人がそうなってくれたらいいなあ、とも思う。女の人しかできないことや感じられないセンスもある。昔は私、男になりたかったんだけど、ある時、女性だってことを認めた。女で生まれてきてるわけだから、そこは認めちゃって楽しめたほうがいいな、って思ってる。

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Georgia O’Keeffe 大人になってますます憧れる存在。しなやかで強い。去年はじめて、Santa Feの美術館に行き、ますます好きになりました。(新美 文栄)

– 男の人にできなくて、女の人にできることがあるなら、生物的にそっちのが自分も楽だしナチュラルだと思った。

U:どうやって認められたの?急にじゃないよね?

F:徐々にだった。仕事が大きいかもね。人と話したり、揉めたりとかする中で、男の人と女の人の思考回路って違うんだなってなったときに、だったら、女の人の得意な分野でやったほうがいいんじゃないかって思うようになった。

最初は、仕事でもすごく対等になりたかったんだよね。小学校とか中学校のときから、男の子に負けないようにって意識があったんだけど、身体的には絶対無理。スポーツやっても、男性のほうが体力がある。サーフィンやったら男の人の方が長い時間入っていられるしね。

そういうので認めざるを得ない能力の違いがあったときに、男の人にできなくて、女の人にできることがあるんだろうな、って思った。しなやかさとか、柔らかさとか。気遣いとか。気持ちの汲み取り方とか。そっちを伸ばした方がいいなってなったのかな。

逆にそれを男性に求めても辛くもなるだろうし。女の子同士でも、それができると気持ち良かったりもするじゃない?女だから女としているほうが、生物的に自分も楽だし、ナチュラルっていうだけかな?

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Amikole’s(アミコレ)NYの女性が開発したオーガニックシアバター。大好きなセージ、ラヴェンダー、バジルの香り。3人のママだけど考え方がPUNKなところに惹かれた。取扱いは代官山KLAUS、Ginger Beach Inn 伊勢丹新宿店にて。

 – 流れが楽しいし、好き。気持ちいいところにいたいから調整する。

U:今の話を聞いてても、やっぱり感覚を研ぎ澄ましてるよね。直感で動いて、自分の一番居心地良いところにおさまる(笑)

F:えー、そうなんだ?私、自分でめっちゃ頭脳派だと思ってたんだけど(笑)

U:感覚が頭脳派なんじゃない?それは培ってきた能力なのではと思う。頭で考えると「無理でしょ」ってなったり、怖いって思うところを、fooちゃんの場合、自分は「普通ですし、悩むしー。」とかなってるかもしれないけど、トータルで聞くと感覚をつかって思い切って流れに逆らわず乗ることをしてる(笑)

F:本当?あんまりうまくは言葉にはできないかもしれない。サーフィンで波に乗るのもそうだけど、流れが好きだし楽しいんだよね。その感覚が何か?って言うと、気持ちいいところにいたいから調整するってことだと思う。

U:乗ってて一番気持ち良いポイントを探してるんでしょ?で、それは、常に変わるよね。違和感がくると、じゃあ、どうしよう?って次のポイントを探すの?

F:そうそう。変わる。ちょっとずつのときもあるし、急に変わるときもある。

U:今はどういう感じなの?

F:今は、徐々にきてたものが、いよいよ変わる感じ。何か事柄が起きてる訳じゃなくて、自分のフィーリングが「そろそろやったほうがいいんじゃない?」ってなってるから、自分では「そうだ。」って分かってる感じ(笑)

 常に全部が分かってるわけじゃないけど、自分の感覚は分かる。それの感覚が何かハッキリ分かってなくても、ものごとは常に変化するって思ってるし、今と同じことをやってても違うのは分かるから、次の新しい流れに進むっていうことだな、と理解してる。それにどう乗ろうかなー?どうやったら乗れるかなー?って(笑)

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Sunsetや空を見ること。子供の時から、いつもよく空や雲を見る。心の癒し(新美 文栄)

– 落ち込む時は、何もしない。人にも話さない。ただ落ち込んでる(笑)

U:落ち込んだりもする?

F:うん。つい1週間くらい前もすごく落ち込んでたよ。

U:なんで落ち込んでたの?

F:グルーヴ感がなかったんだよね。久しぶりに自信もなくなって、自分が「何もできないんじゃないか?」っていうようなところに陥ったでも、いつもと同じようなことが起きてるだけで、特に何がきっかけってわけじゃない。トリガーになるような言葉があったにしろ、たまたま自分がそういう風に1回考える時期っていうだけ。

U:で、何かって言ったら、流れなんだね。

F:流れが変わる前のアップダウンのダウンのとき。

U:ダウンの後は、必ずまた違う流れがくると。大きい奴が。

F:そうだね。大きい奴だね。たぶん。

U:そこは焦らず放っておいても、来た波に乗ればよい。

F:そうだね、放っておいてもね。

U:落ち込むときはなにするの?

F:何もしない(笑)人にも話さない。

U:ただ落ち込んでる?

F:ただ落ち込んでる(爆)

U:(爆笑)傑作!人に聞かせたいな、って思ったんだけど、聞かせるためにインタビューしてるんだった(笑)

F:そう?(笑)

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海、夏、太陽ww これがないと生きていけない。私のパワーの源。(新美 文栄)

-「なんで生きてるの?」かというと「人として生きたい」が根本。ジュエリーは結びつくツール。

F:根本的な話として、「なんで、生きてるの?」っていうと、私の場合はジュエリーがやりたいからじゃなくて、「人として生きたい。」っていうほうが先なんだよね。さっき話した女性のエネルギーが自分にあって、その先に人と話したりコミュニケーションがとりたいという根本的な欲求がある。ジュエリーはそれを結びつけてくれるツール。

U:そこが、しなやかな強さの所以だね。石やお客さんを一度受け入れてみるっていうのもね、受け入れる器も度胸も必要だし、強さだなあって思う。

F:そうかもね。一旦は、受け入れてみないとさ、わからなくない?それこそ表面だけ見てても、わからないことばかりで、だから、一回は受け入れて、そこから自分なりに整理はするかもしれないけど、最初は聞いてみようって思うよね。なんか。

受け入れた時に、自分の腹はこんな感じって(笑)ちょっと腹を見せて(笑)…。自分であんまり考えずに本能でやってるから、もしかしたら人によっては見せてない人もいるかもしれないけど(笑)

U:なるほどねー。深いね。若いころからエクストリーム精神の権化みたいな人たちに囲まれ続けたことで培われた感覚と行動力も大きいのかな?「これをやらないとあの崖を制覇できない」とかさ(笑)

F:それは、あるかもしれない。だって、みんなすごいじゃん(笑)生きるか死ぬかみたいな究極でさ、どんどん行っちゃうじゃない?そういう人たちに憧れる部分ももちろんあるし、そこが好きだったんだよね。

森田貴弘(スケーター)が作ったDVD – 「東西南北」 当時海外のスケートビデオしかなかった時代。日本人だし、国内にも良いスケーターがいるから紹介したいという想いで作られた作品。私はこの当時、弟とスノーボード&スケートショップ『SIDECAR』を始めたばかりで、毎日これを見てストリートを学びました。(新美 文栄)笑”

-「その人らしいってなんだろう?」って見ることが多いし、それを見つけるのも好き。

U:でも男の子にはなれないよね。

F:そうなのよ!最初はなれると思ってたんだけど、途中から無理だなあ、って思ったときに、応援したりサポートする立場になって、そういうことで、そこの世界にいるようになった。

U:それって、どっちが主役かっていうのはなくて、そういうあり方だよね。女性に向いてることが向いてるのでいいよね。

F:うん。自然体が一番。物を作るときも同じ。男性は中々そうなれないのかもしれないけど、私の場合、『 LiniE リニエ 』というブランドが人だったとして、『 LiniE リニエ 』らしくいられるようにサポートする側みたいに思うこともある。

昔は若さゆえの私もあったのかもしれないけど、最近は客観的に見て『 LiniE リニエ 』を好きな人は、どういうものが嬉しいのかな?とか、『LiniE リニエ 』らしいってなんなのかな?とかを考えるようになった。そこを強くしていけば、より『 LiniE リニエ 』らしくなってくってことでしょう?

仕事に限らず、「その人らしいってなんだろう?」って見ることが多いし、それを見つけるのも好き。スケーターやサーファーの人たちとか、躊躇なくゴリっとそういう「自分のスタイル」を持ってる人が多いじゃない。そういうのが、好きなんだね。自分もそうありたいと思う。だから、やっぱり私はストリート育ちだね(笑)

小説「アルケミスト ある日突然、スケーターのアレキサンダー・リー・チャンくんに「この本、fooさんにいいかも」と渡された本。 そこから何かある度に呼んでいる私のバイブル。 

– チャレンジした時に超えられたときの気持ち良い「トキトキ」した感じで生きてる人を見ると嬉しい。

U:ハードコアのストリートとかエクストリームスポーツの人たちは、いかにノイズを削って意識を研ぎ澄ませて、未知に挑戦するかだもんね。

F:そうそう。もうちょっと攻めてみたいとか、やってみたいっていうのが強いから、もちろん怖いんだろうけど、そこの意識を研ぎ澄ませてる方が、気持ち良いんだよね。 エクストリームスポーツは、いつもギリギリだから、ヘタしたら死んじゃうこともあるんだろうけど、そこの感覚を使いたいんでしょう。そういう感じを見てるのは気持ち良いよね。

U:ギリギリ感覚の良さを生かしながら、命はらないところでいきたい(笑)

F:デンジャラスなことが好きとかじゃなくて、「トキトキ」してる感覚が大事っていう話だからね。自分がやれないことにチャンレンジしてったときに超えられたときの気持ち良さも知ってるし、それが怖くて止まってるときも、もちろんあってもいいから持ってる。だけど、そこにずっといると、「トキトキ」した感じがなくなっちゃうから、そっちをなくすほうが余程こわい。

U:良い話だね!そういうのが、自分らしく生きてる感じ?

F:「トキトキ」して生きてる人をみると嬉しくなるじゃん!それを女性に変換したときに、どういう感じになるかなあ、っていうのをやってみてる。

U:好きだったから、知らない間にエクストリームな人に囲まれて、そこで直感や行動力が養われた(笑)fooちゃんの周りは、スポーツに限らず自分で何かをやってる人ばっかりだね。

F:そうそう。やっぱりそこでは自分本来のもんを出していくのが居心地がいいし、対等でもいられるから、飾ってる暇もない。相手も飾ってないし、向こうもど真ん中できたら、こっちもど真ん中でやるしかない。計算したり、あんまり余分のことを考える必要がなかったのはラッキーだしありがたい話だなあ、って思うし、周りの友人たちに感謝してます!

「その1」を読む>

*記事内の写真は、クレジットがあるもの以外、すべて新美さんご本人からご提供いただきました。
*取材協力:『 8ablish

 

 


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新美 文栄 / Fumie Niimi

女子美術大学卒業後、グラフィックデザイナーの傍ら独学でジュエリーを学び、2006年にオリジナルブランド『 LiniE リニエ 』を立ち上げる。スノーボードやサーフィンで国内外各地を訪れ、自然に触れていく中で石や鉱物の持つスピリチュアルなエネルギーや美しさに魅せられる。定期的にアリゾナのセドナを訪れ、 一つ一つ天然石を吟味し、ファッション性と自然のダイナミズムが共存するジュエリーを発表している。

『 LiniE リニエ 』 ▼HP   ブログ    instagram


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