#001【 Hanae 】セラピスト / ビューティーコンサルタント(その1)
エステに行けば お肌も上がるし、美しく整う。だけど最後は 「幸せかどうか?」ってこと。

はじまりました!インタビューマガジン『うぐいす新聞』。
これから、自分と人の価値を輝かせてる方にどんどんお会いしていきます! そして、私自身が感じた輝きエネルギーをみなさんとシェアしていきますので、どうぞお楽しみに。
記念すべき最初のインタビューは、私にとっては、この人しかいませんでした。ご存知の方も多いかもしれません。なるべくあなたが「まっさら」な状態で感じることを尊重したいので、 記事を読むのに助けになる最低限の事実だけを記すに留めておきますね。
Hanaeさんは、パリ在住のセラピスト/ビューティコンサルタント。パリでトップセラピストとして活躍し、7年のフランス生活の後、日本へ拠点を移しサロン【 Hanaessence 】を創設しました。
7年間の 日本での活躍の後、再び渡仏したのが1年前。そして、今年秋にパリで【 Hanaëssence Paris 】を新たに立ち上げた。
彼女の家族は、旦那さんと2歳半になる姫の3人。
私は8年前からHanaeを知っている。 日本で彼女のエステサロンにも通っていた。 また、気がねない本音を話せる友達でもある。
さあ、会話をスタートします!
– 自分の感性とリンクして「今したいことをする」。自分自身でいるために大事なこと!
うぐいす新聞 梅澤(以下、U): 最初の質問です。エステって女性の美や魅力を引き出す仕事ですよね。Hanaeにとって女性が「美しい」とか「魅力がある」って、どういうことなんでしょう?
Hanae(以下、H): 私にとって、美しくて魅力ある女性とは「心から楽しむことを知ってる人」かな。コミュニケーションってエネルギーのキャッチボールだから、そういうのは直ぐ伝わるよね。美しい人は、自然に楽しんでいて、一緒にいる人とともに “心から” 笑ってる。
「“心から” 笑う」「自分との時間を持つ」って、いつもできてる人は少ないよね。「普通はこうしなくちゃいけない」っていう思い込みや理性に引っ張られて、「自分らしさ」が失われていっちゃう。
人に迷惑をかけるのは良くないことだけど、自分の感性とリンクして「今、したいことをする」って、自分自身を満たすために大事なことだと思う。 「今、笑いたいから、笑う」、「でも、今はつまんないから笑わない」で、いいよね!頭でばっかり考えて生きていると「どこか違うところに辿り着こう」としてしまって、自分から離れていっちゃう気がするもの。
– 余計に付け加えようとすることをカットした時に、その人の本当の美しさがにじみ出る。
H: 私が「美しくなろうとする努力をやめた時に人は輝く」って書いてたって、梅ちゃん([註]*インタビュアーの梅澤のことです)がfacebookで紹介しててくれてたよね。それを見て、「私、どういう意味の美しさを伝えようとしたんだろう?」って、改めて自分に問いてみたの。
きっとね、「元々ある美しさと共に生きる」ってことを伝えたかったんだと思う。 どういうことかというと、「どこか違うところに辿り着こう」とか、「何か違うものを持ってこよう」って余計に付け加えようとすることをカットした時に、「あ、ここに元々なんかあったんだな」って気がつく。すると、その人の元々ある「美しさ」がにじみ出る。「美しくなる」っていうのはその元々ある美しさを、どうコネコネと混ぜて輝かせるかってことだもの。
U: 私自身も、自分の仕事の中でもそれを日々実感してるので、すごく同意します。だけど、「それって難しい!」って感じる人も多いよね。
H: うん。すごく難しいよね!「努力をやめればいいんだ」ってわけでもないし。日本って、すごく頑張ってる人が多いものね。 日本には、「美しくなるため」の情報が多すぎるからこそ、本当に難しいと思う。 街中に氾濫している美容マーケットについつい流されそうになるのも分かる。 だからこそ自分の軸をしっかりと持って、取捨選択していかなきゃね。

-「自分のちっぽけさ」を知れる分だけ「世界は大きいし、半端なく可能性があるぞ!」って。
U: 知らずの内に、それも良かれと思って「こうしなくちゃ」ってなってる固定観念をどうやって外して自然で「自分らしく」いられるのか?悩んでる人たちにヒントになるように、Hanae自身の変遷とも合わせて、もう少し深く聞いていいでしょうか?日本からパリに戻る決断っていうのは、どういう流れだったんでしょう?
H: 7年前に日本に帰った時から、絶対パリには戻ろうと思っていたんだよね。 日本人の繊細さとか心遣いって、本当に素晴らしい。日本ではそんな事を沢山学ばせてもらいました。サロンのお客さまはもちろん企業ともお仕事させて頂いて、色々な経験ができて楽しかった。けれども、みんな「固定観念」に縛られている感じがして、それについては、何か「空気感が違うな」って。
私の場合、すごくラッキーだったのは、「フランス帰りのエステティシャン」というイメージを頂いたこと。だから「すごい人なのかもしれない」って最初から期待してくださる方が多かった。すごく嬉しいことだけど、「有名な女優さんのトリートメントをやってるから、あの人のエステを悪く思ったら、私のせいなんだ!」と思われちゃう感じもあって、自分の中の「挑戦」は少なかったんだよね。
パリだと、その点はまったく違う。昔からのお客さまもいらっしゃるけれど、みんな意識を「まっさら」に持ってきてくださる。価値観が、徹底的に「Hanae 対 自分」 なんだよね。一般常識や誰かの意見は採用されない。
だから、ものすごい緊張感だよ!自分が気に入らなかったら「このトリートメントは嫌い。Hanaeなんか全然上手じゃないよ!」ってことに普通になる。 ここにいると「自分のちっぽけさ」を知れるし、その分だけ「世界は大きくて、半端なく可能性があるぞ!」ってことが、感じられるんだよね。
U: じゃあ、パリに戻る時に、日本で得たものを手放す躊躇はなかった?
H: うん。躊躇は一切なかった。逆に図に乗ったり調子に乗ったりすることがいやだった(笑)。もう1回ゼロからやってみたいって思ったし、大変だけど、そうしないと自分って大きくなれないじゃない? 日本にいた最後の頃は「私、何やろう?」って悩んでいて、やりたい道筋が見えなかった。今はまだ心もとないけど、そんな毎日がすごく楽しい!やることはあるし、目標もできたから、「生きてる!」って感じがしてワクワクする。

– 「本当に何をやりたいの?」って問いながら、心のアンテナに忠実になり取捨選択しながら、ベストなバランスを取り戻す。
U: これまでの自分をリセットしてさらに飛躍するためにとった選択が、Hanaeの場合は「パリに戻ってやり直す」だったんだね。その結果、パリに戻ってきたら心の「デトックス」が起きてそれが今でも続いてるって言ってたけど、一体どんな経緯だったの?Hanaeのリアルな声が読者の人の勇気やインスピレーションにもなると思うのでシェアしてもらえると嬉しいです。
H: 自分の中の殻が破れてくると、その中から真の自分がヒョロヒョロ出てくる。 で、ついつい「本音」が口からこぼれて、「うわ、言っちゃった!」って焦ったりする。それで翌日、あれ?本音を言っただけなのに何で焦ったんだろう?って思うの。 そんなのが今でも続いてます(笑)
日本では、エステだけじゃなくて、鍼の学校もいったし、スピリチュアルから何から色々な思想やテクニックを学んだんだよね。 「心をいつも穏やかに」とか「万人に奉仕する」っていう考え方も素晴らしい心のあり方だと思うし、一方で私は自分勝手で人間らしいフランス女性的なチャーミングも大好きだと感じる。
日本では「ゆる〜いトリートメント」が好きだった。神経や精神に働きかけて全身をゆるませるから、緊張型の日本人にはとても効果的だと思う。でも深い圧が体に及ばす作用も重要。鍼は痛みが伴うけど、それによってもたらされる利点もある。
そんな風にたくさんのことを学んで詰め込んだから、頭の中のノイズが多いのも確かだよ(笑)インプットをし過ぎて、アウトプットしきれてないの。 だから、これから半年くらいかけてやっていくのは、心のアンテナに忠実に、今まで身につけた知識を取捨選択すること。そして、自分のベストなバランスを取り戻すことかな。これは発展途上の自分が40歳の節目に与えてもらったすばらしい機会だと思っています。

– 私の仕事は、理論よりも感性。手で触って感じたことをいちばん大事にしたい。
U: 自分が摂取したものが咀嚼されて、新しい自分ができあがっていくときに、どういう状態がいちばん気持ち良いかって一人一人違うし、アウトプットすることで初めて形が見えてくるもんね。そこからまた不要なものを捨てて、残ったものを粘土みたいに手でこねて、また形が変わって。「自分らしい」あり方を形にしていくのは、楽しい作業だもんね!
H:うん!幸いお客様とともに、「こうしたい。ああしたい!」って思ったことをトリートメントで試せるから、そこからのフィードバックを肌で感じて、新たなメソッドが出来上がっていくんじゃないかな。そして、本当に作りたいサロンの形も見えて来る予感がしています。
私の仕事は、理論よりも感性が大切なんだよね。手で触って感じたことを、私はいちばん大事にしたい。例えば「スタッフに教える」という目的があると、理論を大事にしないといけない。すると、どうしても頭で考えて、感覚っていうものを忘れていっちゃう。この1年間、理論の仕事がメインで頭でっかちになって感覚が鈍ったから、今はその感覚を取り戻してる最中でもあります。

– エステに行けばお肌も上がるし、美しく整う。 だけど最後は「幸せかどうか?」ってこと。
U: Hanaeにとって「エステ」とは何でしょう? 美容とは女性を「輝やかせる」とか「美しくする」ものって言われます。Hanaeがエステでお客さんと接して感じてきたこと、個人の人生経験を通しての両方から、Hanaeにとっての生きた意味を教えてください。
H: たかが「エステ」だけど、つきつめたら「美容」だけではくくれない。 お肌をキレイにすれば良いわけだけど、肌なんかキレイじゃなくても魅力的な人はいるよね(笑)基本的にみんな魅力的!なものだもの。
実はね、私自身1年前にフランスに帰ったばっかりの頃、知り合いにはっきり「Hanaeちゃん、なんかキラキラしてないね!」って言われたの。当時、自分でもキラキラしてないのは、分かってたよ。でも、それを聞いてすごくがっかりした。「うわっ!見抜かれてる!」って(笑)。
今はとても「自分らしく」生きてるけど、その頃は好きな事を思いっきりやってる感じからはズレていて、何か楽しくなかったんだよね。自分でも「何やってるんだろうな?」くらいの感覚だったから、「やっぱり、好きな事をしてないとキラキラしないんだ。」と身を以て知った。
だから、私のお客さんや、この記事を読んでくださってる方にお伝えしたいのは、「結局は、心の中だよ」ってことなの。肌だけ磨いても、しょうがないもん。世の中良い美容機器はたくさんあるし、テクニックがあればお肌はいくらだって持ち上がる。 でも、自分が楽しいか、楽しくないかで、表情は全然違う。
エステに行けば頬は上がるし、肌は美しく整うけど、女性がキラキラ輝くためには、心が大切。満たされているかどうか?が何より重要だよ。 だから私は、肌が整うトリートメントよりも、心が満たされるトリートメントを続けていきたいの。
→「その2」へ続きます。
*記事内の写真は全てHanaeさんご本人からご提供いただきました。
Hanae
セラピスト/ビューティーコンサルタント。フランス、パリにてトップセラピストとして活躍。7年のフランス生活の後、2008年に日本へ拠点を移しサロン【 Hanaessence 】を創設。サロン活動の傍ら、ビューティーコンサルタントやサロンアドバイザー、エステ講師などと活躍の場を広げ、書籍の執筆も行う。 2015年12月に再び渡仏。2016年秋に【 Hanaessence paris 】を立ち上げ、パリのセレブたちに愛されるセラピストとして活躍中。
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